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「生活費は半分ずつで公平でしょ」夫の一言に妻がモヤっとした理由
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「生活費は半分ずつで公平でしょ」夫の一言に妻がモヤっとした理由

共働きの夫婦。

夫の手取りは月30万円ほど。妻は20万円ほど。

ある日の夕食後、夫から「来月から生活費を半分ずつにしない?」と言われました。

毎月の生活費は約20万円。

10万円ずつなら確かに同額です。

それなのに妻は、夫から言われた「公平でしょ」という言葉が、なぜかずっと引っかかっていました。

※この記事に登場する人物・会話は、テーマを分かりやすくするために作成した架空のケースです。

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「じゃあ家のことも半分?」

その日の夜。

妻はキッチンで、子どもが学校へ持っていく水筒を洗っていた。

夫はリビングのソファに座ってスマホを見ている。

水筒の細いパッキンを外しながら、妻は昼間の会話を思い出していた。

「10万円ずつなら公平でしょ」

言っていることは分かる。

同じ家に住んでいる。

同じ電気を使う。

同じ食事をする。

二人とも働いている。

だったら半分ずつ。

おかしな話ではない。

それなのに、なんでこんなに引っかかるんだろう。

妻は水を止めた。

「ねえ」

「ん?」

夫はスマホを見たまま返事をした。

「生活費、半分ずつって言ったよね」

「うん」

「じゃあさ」

少し間を置いた。

「家のことも半分?」

夫がスマホから顔を上げた。

「家のこと?」

「洗濯とか、ご飯とか、子どものこととか」

「俺もやってるじゃん」

夫の声が少しだけ変わった。

「何してる?」

「え?」

「家のこと」

「ゴミ出しとか」

妻は思わず笑いそうになった。

でも笑えなかった。

「ゴミまとめてるの、私だけどね」

「でも出してるの俺じゃん」

「うん」

「風呂掃除もするし」

「たまにね」

「……なんか俺、何もしてないみたいに言われてない?」

「そういうこと言ってないよ」

「いや、そう聞こえるけど」

また話がズレた。

妻も夫を責めたいわけではない。

夫だって仕事から帰れば疲れている。

休日には買い物へ車を出してくれる。

子どもと遊ぶこともある。

「何もしていない夫」ではない。

だから余計に説明しにくかった。

妻が欲しかったのは「夫が多く払うこと」だったのか

夫は少し不満そうに言った。

「じゃあ結局、俺が生活費を多く出せばいいってこと?」

「違う」

「でもそういう話じゃん」

「だから、違うって」

「じゃあ何なの?」

その言葉に妻も止まった。

何なんだろう。

自分でもうまく答えられなかった。

生活費10万円が払えないわけではない。

夫が30万円稼いでいることが気に入らないわけでもない。

夫に家計を全部背負ってほしいわけでもない。

ただ、

「同じ10万円を払うんだから公平」

と言われたことが引っかかっている。

妻は言った。

「私、10万払ったら残り10万だよ」

「うん」

「あなたは20万残るじゃん」

「でも俺の方が給料多いんだから当たり前じゃない?」

「それは分かってる」

「だったら?」

「……分かんない」

妻はそれ以上言えなかった。

夫も少し黙った。

夫にも夫の「公平」がある

ここで夫の立場から考えると、話はまた違って見える。

夫は妻より10万円多く給料をもらっている。

でも、その10万円は何もしないでもらっているわけではない。

残業がある。

仕事の責任も重い。

通勤時間も妻より長い。

夫からすると、

「同じ家で同じ生活をしているのに、給料が高いという理由だけで自分が多く払うの?」

という疑問になる。

夫は夫で、

同じものを使っているなら、同じ金額を出すのが公平

だと思っていた。

一方、妻は、

収入が違うのに同額なら、負担の重さが違う

と感じている。

夫は「金額」を見ている。

妻は「負担感」を見ている。

同じ「公平」という言葉を使っているのに、見ているものが違っていた。

10万円は同じ。でも重さは同じではない

数字だけで見ると分かりやすい。

夫の手取り30万円。

妻の手取り20万円。

二人とも10万円を生活費として出した場合、

夫に残るのは20万円。

妻に残るのは10万円。

夫は収入の約3分の1を生活費に出している。

妻は収入の半分を出している。

同じ10万円でも、家計に占める割合は違う。

だから妻が感じた違和感にも理由はある。

では、夫が12万円、妻が8万円なら完璧なのか。

それも一概には言えない。

ここに家事や育児が入ってくるからだ。

お金にならない負担は、数字に出てこない

翌朝。

妻はいつものように少し早く起きた。

子どもの朝食。

水筒。

学校へ持っていく物の確認。

洗濯。

その横で夫は出勤の準備をしている。

「俺、今日ちょっと早いわ」

「分かった」

「夜も遅いかも」

「うん」

玄関まで行った夫が振り返った。

「昨日の話だけどさ」

妻は洗濯物を持ったまま夫を見る。

「俺、別に家のことやってないって思ってるわけじゃないから」

「え?」

「なんか……そういう話だったんでしょ?」

妻は少し笑った。

「ちょっと違うけど」

「違うの?」

「でも昨日より近い」

「何それ」

夫も笑った。

結論はまだ出ていなかった。

生活費を10万円ずつにするのか。

収入に応じて変えるのか。

家事の分担を見直すのか。

何も決まっていない。

それでも、昨日より少しだけ話は進んだ気がした。

「公平」の基準は夫婦によって違う

夫婦のお金には一つの正解があるようで、実際には家庭ごとにかなり違います。

完全に折半する夫婦もいる。

収入に応じて割合を変える夫婦もいる。

すべて共通口座に入れて、そこからお小遣いを取る夫婦もいる。

片方が多く生活費を負担し、もう片方が家事を多く担当する家庭もある。

重要なのは、

他の夫婦がどうしているかではなく、自分たちが何を「公平」と考えているか

なのかもしれません。

同じ金額を出すことを公平と考える人。

収入に対して同じ割合を出すことを公平と考える人。

家事や育児まで含めて考えたい人。

どれも、その人なりの理由があります。

妻がモヤっとした本当の理由

あの夜。

妻が嫌だったのは、10万円を払うことではなかった。

夫の方が多くお金を残せることだけでもなかった。

たぶん、

「同じ金額なんだから公平でしょ」

という一言で、自分が感じている負担まで全部同じだと言われたような気がした。

それが少し寂しかった。

夫も妻を軽く扱ったつもりはなかった。

ただ二人が使っていた「公平」の意味が違った。

だから噛み合わなかった。

夫婦で生活費を半分ずつ出すことが公平かどうか。

その答えは、10万円という数字だけでは決められないのかもしれません。

結局、話し合うべきだったのは「いくら払う?」より、「二人にとって何が公平?」だったのかもしれません。

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